六月大歌舞伎「日蓮」取材会 市川猿之助さんが意気込み語る!
去る令和3年5月20日、六月大歌舞伎「日蓮」で演出・出演する市川猿之助さんの取材会がに池上本門寺、日蓮宗宗務院にて行われました。
六月大歌舞伎 第三部「日蓮」は横内謙介さんが構成・脚本を担当、氏と市川猿之助が共同で演出を手がけます。
会見にて猿之助さんは「2021年が『日蓮聖人降誕800年』という記念の年ということで、ありがたいことに私に白羽の矢が立ちました」と出演の経緯を説明。しかし、オファーを受けたときはコロナ禍以前で、この状況下での上演になるとは思っていなかったと明かされました。「でも日蓮様は何度もご法難に遭っているお方。その“万難を排してでもやる”という精神に支えられています。なんとか初日を迎え、千秋楽まで興行ができるよう、ひたすら無事を祈る次第です」と思いを述べました。
副題の「愛を知る鬼(ひと)」の“鬼”には、角がありません。猿之助さんはこのことに触れ、「鬼子母神もそうですが、日蓮宗の鬼には角がありません。なので、“鬼”の字から角を取って、今回は“ひと”と読ませています。日蓮様の手紙を読むと、優しく愛がある方だということがよくわかる。怒ったり、世の中に不満を持つのは、愛があるゆえのこと。愛するがこそ、怒るんですね」とコメントされました。
出典:ステージナタリー様
劇中では、日蓮聖人の若かりし頃を中心にしたストーリーが展開されるといいます。内容について、猿之助さんは「『スーパー歌舞伎』とつけてもいいくらい」と自信を見せつつ「劇中での蓮長(後の日蓮)の気持ちと、コロナ禍にある現代の私たちの気持ちとは重なる部分があります。世の中を救いたい、人々に幸せになってほしいという、その根本の気持ちを伝えたいですね。“日蓮”というと、『宗教の芝居か』と敬遠される方もいらっしゃるかとは思いますが、心温まるものになるかと。内容で感動させられて、心にしみる芝居をしたい」と意気込みを述べました。
出典:ステージナタリー様
最後に、仏教と歌舞伎に通じる部分を問われた猿之助さんは「“生きる力”をお授けできるかもしれないところ」と話し「絶望している方に、『何かわからないけど、もう1日生きてみようかな』という力を与えられるのが芝居だと思っていて。信仰の力もそこにあるのではないかと」と言葉に力を込めました。
出典:ステージナタリー様
公演は、6月3日から28日まで東京・歌舞伎座にて。
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